Petroscirtes breviceps
コイツを遠目で見つけたときは、色合いだけを見てカモハラギンポだ~!!と思いましたが、近づいて見るとどーも顔はニジギンポです。あきらめ切れなくて、家に帰ってから図鑑で調べたんだけど、すっかりニジギンポでした。(^^;;
見慣れたつもりのサカナでも、たまに「!」となることがあるから、海は面白い。
「今週の〇〇~!! 第162回 もう産まないで~!!(2003-09-24)」より
ニジギンポのお父さんが、人工物の筒に産みつけられた卵を守ってました。その周りには別の♂が1匹と数匹の♀がウロウロしながらお父さんが守ってる「何か」を狙っているようで、筒に近づいては蹴散らされてました。
ところがこのお父さん、♂に対してちょっと深追いし過ぎたみたい。。。留守にしてる一瞬のスキをついて、♀が筒に入り込んで産卵を始めてしまいました。お父さんは怒ってたけど、筒に入られちゃったらもう追い出すことはできないみたいです。あきらめて、産みつけられてる卵に放精してました。もうこの時点で、筒の中は卵がギッシリ、まっ赤っ赤です。
ところが、またお父さんが他の♂に気を取られてるスキに、こんどはまた別の♀が筒にギューギューと尻を突っ込んで産卵を始めてしまいました。
2匹の♀が詰まって満員御礼の筒には放精のために尻を突っ込むこともできません。お父さんはただオロオロするしかないのでした。
もう産まないで~!!(>_<)
以前黒いニジギンポを見て騙されそうになりましたが、今度は赤っぽいニジギンポを見て「!」と思ってしまいました。このカラーバリエーションのニジギンポってそんなにいないのが、また「!」を増幅させるのです。
(2005-09 大瀬崎 -3m)
卵を守るニジギンポのお父さんです。抱卵場所に選んだのは砂に刺さった2枚貝の殻なんだけど、明らかに失敗じゃないかな?身体で卵を守るためにはずっとこの体勢でいなくちゃいけないんだけど。。。
(2009-06 大瀬崎 -7m)
「今週の〇〇~!! 第522回 何を賭ける??(2014-07-27)」より
ニジギンポの♂達がバトってました。
彼等にも決闘の儀式があるようで、片方がヒレを広げてディスプレイしている時は、もう片方は頭を小刻みに震わせます。噛み付き合いはあまりやらず、大抵はどっちが勝ったかわからないまま睨み合いが終わります。
みんな胸ビレのあたりに傷を負ってるので、ガチで闘ってるみたいです。
でも、分からないのは、一体なんのためにコイツラ闘ってるんだ~?近くを♀がウロウロしてたのですが、♂の巣穴に近づくと♂に追い払われるので、♀を争ってたわけでもなさそう。。。
(2014-07 大瀬崎 -6m)
伊豆ではどこにでもいる魚ですよ。
★☆☆☆☆:伊豆で周年会える普通種です。
ニジギンポは、地味だし珍しくもないけど、魚類一豊かな表情とお茶目な仕草のおかげで、意外とダイバーの人気者。穴から顔だけ出してたり、ホバリングしながらダイバーをじっと見てたり、こちらも見てて飽きないです。
(2014-07 大瀬崎 -6m)