Izuzuki Diver

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ホシササノハベラ

Pseudolabrus sieboldi

解説

ホシササノハベラホシササノハベラは、以前はアカササノハベラと一緒にササノハベラと呼ばれていましたが、1997年にめでたく独立してそれまで内湾型と呼ばれていたタイプがホシササノハベラに、黒潮型と呼ばれていたタイプがアカササノハベラになりました。ちょっと古い図鑑には、ササノハベラと掲載されているかもしれませんね。
まぁ、ジミだし珍しくもないので、あまりダイバーに注目されることのないサカナです。
でも、2020年ごろから大瀬崎では、浅場から姿を消してしまいました。それまでは、大瀬崎では浅場でもたくさん会えるサカナだったのに、最近浅場にいるのはアカササノハベラばかりです。
冬の水温があまり下がらなくなったことで、パワーバランスが変わってしまったのでしょうか?
ちなみに、この写真はオスの婚姻色です。頭部が青白くなるのが特徴で、体側後半が黄色くなるアカササノハベラとは全然違いますね!これだけ違えば、メスは間違えてアカササノハベラと交雑しちゃうことはないのでしょうが、アカササノハベラの劣位のオスがホシササノハベラのペア産卵に割り込んでくるストリーキングなどあると、交雑しちゃうのかもしれません。
(2014-10 大瀬崎 -11m)

ホシササノハベラnupこちらはメスです。
目の下を通るラインが胸ビレの付け根まで伸びてないことや、目に2本のラインが入ってることや、ほっぺにモザイク模様があることとか、身体の後半にナナメのストライプ模様が入ってないことなどが、アカササノハベラのメスとの見分けポイントのようです。
(2015-12 大瀬崎 -18m)

求愛中「今週の〇〇~!! 第366回 輝きが先か産卵が先か(2007-10-30)」より
スコンと秋晴れの台風一過で日差しがキラキラしてたせいか、この日はホシササノハベラの♂がいつもより一層青白く輝いて見えました。そんなヤツラに見とれていたら、あっちでもこっちでもポンポンと産卵しまくっていました。これって、♂がいつもより輝いてたから♀のハードルが下がったのか、産卵ピークの時間帯だったから♂が輝いていたのか、それともたまたまなのか。。。(笑)
(2007-10 大瀬崎 -6m)

ホシササノハベラのオスホシササノハベラのオスの通常色です。
婚姻色を出してないときは、ホシササノハベラもアカササノハベラも同じような色合いなんで、意識してないと「あれ?アカササノハベラだっけ?」ってなっちゃうけど、単純に背中に白いホシが並ぶのはホシササノハベラで良いみたいです。
(2019-03 大瀬崎 -21m)

深場にいたホシササノハベラ2021年の秋、アカササノハベラの産卵はたくさん見られたけど、例年見られるホシササノハベラの産卵は見られませんでした。産卵どころか、ホシササノハベラの姿が消えたのです。
高水温の影響だと思うのですが、なんでホシササが?・・・と不思議に思っていたのですが、深場に行ったらたくさんいました。(^^;)
浅場にアカササノハベラが増えすぎて共存できなくなったということかも。
(2022-02 大瀬崎 -50m)

フクロノリのヘルメットをかぶったホシササノハベラyg「今週の〇〇~!! 第821回 フクロノリのヘルメットをかぶったホシササノハベラyg(2025-02-23)」より
フクロノリのヘルメットをかぶったホシササノハベラのチビッコに出会いました。
取れなくなっちゃったみたいで、もがいていました。(笑)
取ってあげましたが、マンガかよ!!
(2025-02 大瀬崎 -36m)

お勧め Watching Point

伊豆では珍しいベラではなく、岬の先端@大瀬崎では晩秋に産卵が見られていましたが、2022年現在、深場に行かないとなかなか会えないサカナになりつつあります。

レア度

★★☆☆☆:季節や環境を選べば出会える可能性大!