Pseudolabrus sieboldi
伊豆の海は年が明けると、泳いでるサカナもダイバーも減り、いよいよ本格的な冬を迎えます。そんな寂しい時期になって現れるのがホシササノハベラのチビ達です。
伊豆の海に暮らす多くのベラ達が、夏に産卵するのに対して、ササノハベラの仲間は晩秋から初冬にかけて産卵するから、今ごろになって可愛らしいチビ達が姿を現すのですね。
この寒い時期を乗り越えるためには、も少し成長してた方が有利な気もするけど、他のサカナに狙われやすいチビの時期を、他のサカナ達の動きが鈍いときに迎えるというのも、案外悪くないのかも知れないですね。
「今週の〇〇~!! 第366回 輝きが先か産卵が先か(2007-10-30)」より
スコンと秋晴れの台風一過で日差しがキラキラしてたせいか、この日はホシササノハベラの♂がいつもより一層青白く輝いて見えました。そんなヤツラに見とれていたら、あっちでもこっちでもポンポンと産卵しまくっていました。これって、♂がいつもより輝いてたから♀のハードルが下がったのか、産卵ピークの時間帯だったから♂が輝いていたのか、それともたまたまなのか。。。(笑)
(2007-10 大瀬崎 -6m)
伊豆では珍しいベラではなく、岬の先端@大瀬崎では晩秋に産卵が見られていましたが、2022年現在、深場に行かないとなかなか会えないサカナになりつつあります。
★★☆☆☆:季節や環境を選べば出会える可能性大!
この魚は、伊豆の海にはわりとたくさんいる魚なんだけど、色があまりに地味なもんで、なかなか写真を撮らないし、なかなか図鑑で名前を調べることもしないんで、ダイバーの間では案外知名度の低いサカナかもしれません。
でも、「最近まではアカササノハベラと同じ種類ってことになってたんだよ」なんてエピソードを聞くと、僕の場合急に興味が沸いてきます。
(2015-12 大瀬崎 -18m)