Verconia varians
以前はキベリアカイロウミウシとして掲載してましたが、キベリアカイロウミウシは別のウミウシに付けられた名前だったため、コイツは和名がなしということになってしまいました。
詳しく言うと、山渓フィールドブックス「サンゴ礁の生き物」(1994)で、キベリアカイロウミウシ(Noumea varians)が新称として掲載されましたが、これが誤同定で、使われた写真はDurvilledoris pusillaの写真でした。海洋生物ガイドブック(東海大学出版会)では本当のNoumea variansが掲載されましたが、このとき和名はそのままキベリアカイロウミウシが使われ、ウミウシガイドブック-沖縄・慶良間諸島の海から(TBSブリタニカ)にも踏襲されました。でも本来、和名は学名と連動しませんので、キベリアカイロウミウシという名前は「サンゴ礁の生き物」に掲載された写真、つまりDurvilledoris pusillaに対して付けられた和名ということになります。ちなみに、ウミウシガイドブック(2)-伊豆半島の海から(TBSブリタニカ)でDurvilledoris pusillaに対してキベリフジイロウミウシという名前が提唱されましたが、Durvilledoris pusillaには既にキベリアカイロウミウシという名前が付いてたということになるため、キベリフジイロウミウシという名前は無効だったというワケです。
「第55回 緊急特集第2弾!!夏なのにウミウシ6種(2001-07-25)」より
バディが見つけて大興奮だったウミウシ。でも、バディはキベリフジイロウミウシだと思って興奮してたらしい。。。僕はというと、アラリウミウシになんでそんなに興奮してるの?と思っていたのでした。。。(^^;
(2001-07 IOP -24m)
2018年に日本のウミウシ (ネイチャーガイド)で和名が提唱されました。
IOPにはあまり多くはないですが、レアというほどでもありません。
★★★☆☆:出会えるとちょっと嬉しい!
ぱっと見、アラリウミウシのバリエーションにしか見えないんだけど、背中の白い模様が2次鰓を取り囲んでいなければクラサキウミウシです。白い縁取りもアラリウミウシと違っていて、コイツのほうが幅広です。2点以上違いがあれば、何となく別の種類かな?って気にもなるのですが、それにしてもやっぱりバリエーションっぽい。
(2013-05 大瀬崎 -13m)