Izuzuki Diver

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キタマクラ

Canthigaster rivulata

解説

キタマクラ食ったら死ぬからキタマクラ。
なんだか縁起の悪い名前の魚ですが、伊豆ではダイバーが一番多く目にするフグの仲間です。ケンカ真っ最中の♂は青くギラギラしていて、キレイと言えなくもないけど、あまりにもたくさんいるせいか、ダイバーには人気がないようです。
(2015-02 大瀬崎 -6m)

ある日、僕はIOPに突然現れたチンアナゴを写真に収めようと、砂場で匍匐前進をしてると、一匹のキタマクラがやってきました。奴はまず、チンアナゴに近づいて穴に引っ込め、次に僕が構えてるカメラのレンズをジーと覗き込んだまま動きません。僕は「邪魔だなー!」とおもいつつ、彼がどいてくれるのをそのままの状態で待ってたんですが、一向にどく気配がありません。しょうがないから1枚写真を撮ってやったら、ストロボの光に驚いてやっとどこかに行ってくれました。その後チンアナゴを撮影を終えて振り向いたら、また同じ顔がこちらを覗いてました。しつこいなー。だから君は人気がないんだよ!

キタマクラygダイバーに人気がないキタマクラだけど、春から現れる子供たちは、とってもラブリー。マメマクラと呼ばれて親しまれてます。
2002年は、4月の中旬にマメマクラたちが一斉に浮遊生活から着底生活に入ったみたいで、突然マメマクラだらけになってました。そんなマメマクラの中に、体にまだちゃんと色が付いていないヤツが結構混じってました。話によると、浮遊生活のマメマクラは体が銀色をしているそうだけど。。。

キタマクラとってもキレイなマメマクラがいました。あまりにキレイなんで、一瞬「ハイブリッドか~!?」とも思ったのですが、どー見てもキタマクラでした。(^^;;
♂の子供ってことなんだろか?

「今週の〇〇~!! 第106回 弱い粘着(2002-07-22)」より
キタマクラ産卵AUNJ(アンダーウォーターナチュラリスト協会)の余吾先生と一緒に潜る機会がありました。余吾先生が立ち止まって何やら見ているので近づいてみると、今にも産みそうなキタマクラのペアが。。。
10分ほどたった後、♂が♀を岩肌に押し付け、2匹のキタマクラのお腹のあたりから霧吹きで吹いたような卵が巻き上がりました。
実は、キタマクラの卵は粘着質で海藻に産みつけられると考えられていたようなのですが、あまりに気前良く溢れ出す卵に余吾先生もビックリだったようです。溢れた卵の運命やいかに。

「今週の〇〇~!! 第132回 低水温も悪くない?(2003-02-04)」より
キタマクラ(目)美しい目をしたサカナって多いけど、このキタマクラの目もそんじょそこらの宝石じゃ太刀打ちできない程、光り輝く目をしています。
でも、いくら動きの鈍いフグだからって、泳いでるサカナの目をじっくり撮影するなんてなかなかできません。岩に挟まって寒さに震えているこの時期は、宝石を眺めるのにうってつけなのです。

キタマクラ冬はよく岩に挟まってます。

キタマクラygマメマクラがたくさん現れだす頃、半分白いマメマクラがいるから、キタマクラは浮遊生活中は白くて、半分白いヤツは色がまだちゃんと付いてないのかな?と思ってたんですが、中層を泳ぐマメマクラの中に、色は付いてるんだけどメタリック調なヤツもいました。
あれ?やっぱり浮遊生活中は銀色なのかな?
会ってみたいぞ、銀色のマメマクラ。
(2004-05 IOP -5m)

「今週の〇〇~!! 第200回 マメマクラ恐怖(2004-06-29)」より
キタマクラ恐怖今の時期、IOPの浅場は5月ぐらいから続々と着底生活に入ったマメマクラ達でいっぱい。今年は特に数が多いみたいで、すっかりヤツラに征服されてしまいました。
そんな征服者のマメマクラ達ですが、ちょっとおバカ。体をクリーニングしてくれるホンソメワケベラと間違えているのか、サカナの体表をかじるクロスジギンポニセクロスジギンポの前でヒレを全開にしてみたり、どこまでも付いて行ってみたり。。。ギンポ達の方ももうマメマクラはかじり飽きたと見えて、無視を決め込んでるのですが、それでもマメマクラ達はしつこくギンポ達の後を追いつづけ、ついには家にまで押しかける始末。。。(穴に入った時点でホンソメワケベラじゃないことに気付けよ!!)
さすがのギンポもキバを向いて追い払おうとしたのですが、マメマクラは威嚇されているこも理解してくれないから、ギンポにはなす術もありませんネ。怖さを知らないヤツって怖い。。。
(2004-06 IOP -5m)

キタマクラのアルビノ?えっと、白いマメマクラなんていくらでもいるじゃない?って言われちゃいそうですが、このコは違うんですっ。着底したばかりのピカピカした白さじゃなくて、向こう側の眼球が透けて見えるような透明感のある白さなんです。気になって一応撮影してみたら、緑のはずのキタマクラの目が、赤く反射してるじゃないですか!!これはきっと、いや絶対アルビノですね。(笑)

キタマクラのケンカキタマクラは気持ちを全身で表す表情豊かなサカナです。顔も怖いです。怒ってます。
(2005-06 IOP -8m)

冬のマメマクラ1月の大瀬崎でマメマクラに出会ってしまいました。マメマクラが伊豆に出現するのって、GWごろからってイメージだったんで、ちょっと意外な出会いです。どーしてこんな時期に???答えは出ないけど、想像すると楽しいです。(^^
(2015-01 大瀬崎 -1m)

キタマクラの産卵なんかすごく久しぶりにキタマクラの産卵に立ち会えました。この日は別のサカナを狙って彷徨ってたところ、たまたまメスが土嚢をつんつんしているところに通りがかったので、ラッキーでした。
ラッキーは良いのですが、狙って撮ってないので、再現性が低いのが玉にキズなのです。
(2023-07 大瀬崎 -7m)

キタマクラの産卵この日も別のサカナの産卵を狙って追跡していたのですが、その途中、産卵しそうなキタマクラが目に入ってしまいました。そのときは心を鬼にして(?)キタマクラの前で粘ることはせず、本命の追跡を継続したのですが、その後肝心の本命を見失ってしまい、スゴスゴと引き返してきたら、僕が戻ってくるのを待ってたかのようなタイミングで産卵してくれました。滅多にないラッキーです!
(2023-07 大瀬崎 -7m)

キタマクラの産卵産み出された卵です。岩肌に黄色いシート状の卵塊が産み付けられていました。が、産卵中に水中に舞い上がっていく卵もあって、舞い上がった方は失敗なのか?実は舞い上がっても孵化率など変わらないのか?気になるところではあります。
(2023-07 大瀬崎 -7m)

お勧め Watching Point

伊豆ではどこにでもいる~。

レア度

★☆☆☆☆:伊豆で周年会える普通種です。